こんにちは、ヨーコです。
先日、このような質問をいただきました。
よろしくお願い致します。
家族に89歳女性がおります。
昨年3月末に脳出血を起こしました。
プレタールという血液サラサラの薬を飲んでいたからでしょうか、
出血の範囲が大きかったです。
左側の脳出血だったので、右半身マヒ、失語症、えんげ障害があります。
昨年5月初めには、「うん。」と言ってうなずいたり、とてもいい笑顔を見せてくれたり、
話そうとしたりしていました。
しかし、5月中旬に右側の頭頂部からまぶた辺りに帯状疱疹が出まして、
それ以来「うん。」と言うことも、話そうとすることも、
とてもいい笑顔を見せてくれることも無くなってしまいました。
勿論、言語聴覚士の方によるリハビリが受けられない病院に居たからかもしれませんが。
ちなみに、この家族は、脳出血を起こす前の5年程認知症にもかかっていました。
89歳で、認知症もあり、大きな脳出血もしているケースでは
脳の可塑性をほんの少しでも望めますでしょうか。
それとも、諦めて過ごさなければならないでしょうか。
2017年4月7日
質問を下さった方を、Cさんとします。
多分この記事を読んでお問い合わせをしてくださったのだと思います。
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Cさんが置かれている状況がとても大変だということは簡単に想像できます。
私の住んでいるカナダでも、介護が必要な人もそうですが、
介護をする人の負担にも注意が向いています。
Cさんの「諦めて過ごさなければならないのでしょうか」というご質問ですが、
私は医者ではなく、医療現場にも関わっていませんが、もし友人や家族から同じ質問を受けたら
「諦めてはダメ」と答えると思います。
ちらっと文献を調べてみましたが(これらに関して少しづつレポートさせていただきます)
認知症から脳梗塞というパターンに関する研究はあまりされていません。
その逆のパターン(脳梗塞後の認知症)は、
脳血管性認知症といって最近少しづつ注目されてきています。
脳の可塑性は、私たちが死ぬまで望めると思いますが、
問題は「どのように」脳の可塑性を引き出すかでしょう。
今注目の脳トレは、脳の可塑性を前提にしたものです。
しかし、この脳トレの効果も、まだまだ研究して解明さなくてはならない段階です。
脳トレに対する、基本情報を書いた記事はこちらを!
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なので、脳トレに関しても声を大にして
「絶対に効果があるよ!」とは言えない状態だと思います。
同時に「絶対に効果がないよ!」という証拠もないのです。
こういう段階では、「絶対に効果がないよ!」という証拠がみつかるまでは
「効果はある」と仮定した方がいいと思います。
まだ出来ることがあると思います。
例えば、Cさんのご家族は脳出血後に笑顔がなくなっています。
「無為・無関心」は、認知症の症状なので、脳出血後に脳血管性認知症になった、
という可能性も考慮することができるかもしれません。
私も、少しずつ関係ある記事を書いて、Cさんだけでなく、同じような疑問を持っている人の
少しでもお役に立てたらと思います。