こんにちは、ヨーコです。


つい最近、ボストン大学医学部の、Matthew Pase博士が

人工甘味料を摂取していると、脳卒中と認知症になるリスクが高いという研究を発表しました。


本題に入る前に、人工甘味料とはなにか見てみましょう。

人工甘味料は、化学合成により作られた甘味料であり、

食品衛生法における指定添加物に該当する。

主にカロリー低減製品における砂糖の代替甘味料として、

清涼飲料やガムなどの製品で使用され、砂糖の甘味に近づけるため、

複数の人工甘味料を併用している場合が多い。人工甘味料の需要は、

カロリー低減製品の需要とともに増加してきた。

今後の需要も、カロリー低減製品の需要に大きな影響を受けると考えられる。



人工甘味料、ほら、ダイエットコーラなんかに入ってるアレです。



私の住むカナダでも、ダイエットのために

普通のコーラではなくて、砂糖の代わりに

人工甘味料が入ったダイエットコーラを飲む人が結構います。

私の義父もそうだし、かつての同僚にもいましたね。


今回は、Pase博士の研究を紹介して、人工甘味料のコワサを確認したいと思います。


参考文献:
Pase MP, Himali JJ, Beiser AS, Aparicio HJ, Satizabal CL, Vasan RS, Seshadri S, Jacques PF. Sugar-and Artificially Sweetened Beverages and the Risks of Incident Stroke and Dementia. Stroke. 2017 Jan 1:STROKEAHA-116.

研究の対象になった人たち

この研究では、アメリカはマサシューセッツ州のフラミンガムで1948年から行われている

有名な追跡調査、フラミンガム研究(Framingham Heart Study)のデータを使っています。

この研究では、フラミンガムの住人を研究対象にしています。


現在は、3世代目の人たちも研究対象になっていて、

今回は、1991年からの追跡調査のデータを分析しています。


対象住民の中で、45歳以上の人を脳卒中の研究の対象に

(2888人、平均年齢62歳、女性55%、男性45%)、

60歳以上の人を認知症の研究の対象にしています。

(1484人、平均年齢69歳、女性54%、男性46%)


調べたこと

参加者に、どんな飲み物を飲んでいるかを聞いて、

その結果と脳卒中・認知症の発症の関係を調べました。


飲み物はこのように分類されています

  • 砂糖入りソフトドリンク
  • フルーツジュース
  • 炭酸なしの砂糖入りフルーツドリンク
  • 人工甘味料入りのソフトドリンク

結果

追跡調査中に脳卒中になった人:

研究対象者の3.4%、つまり97人が脳卒中になっています(虚血性脳梗塞:82人)。

認知症人なった人:

研究対象者の5.5%、つまり81人が認知症になっています(アルツハイマー病:63人)。


重要

年齢、性別、学歴、消費カロリー、食事の質、運動、喫煙などのリスク要因を差し引いても、

人工甘味料の入ったソフフトドリンク(ダイエットコーラ等)を飲んでいると、

虚血性脳梗塞、全認知症、アルツハイマー病を発症するリスクが増えるという結果がでました。


さらに、人工甘味料の入ったソフフトドリンクを飲み続けているとどうかなるかと言いますと、

全く飲んでいない人に比べると、特に虚血性脳梗塞を発症するリスクは196%増加し、

アルツハイマー病を発症するリスクは189%増加するという結果が出ました。


つまり、人工甘味料を飲んでいると、飲んでいない人に比べて

約3倍も脳梗塞やアルツハイマー病を発症しやすいということです。

なんとも恐ろしい話ではありませんか!

ダイエット飲料が好きな知り合いがいたら、この話を教えてください!


Pase博士が、研究のことについて簡単にお話をしています(英語)。

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