こんにちは、ヨーコです。
脳は複雑で、様々な機能を持っています。
ちょっと、コンピューターに似ていますよね。
でも、コンピューターと圧倒的に違うのは
脳の持つ柔軟性です。
コンピューターは初めから、「すごいマシーン」全開ですが
人間の生まれたばかりの赤ちゃんの脳などはまだ「たいしたことない」状態です。
ところが、環境が変化することによって、脳はものすごい勢いで変化していきます。
そして勢いはなくなりますが、大人になってもその変化は続きます。
神経可塑性〜脳は変化する
神経可塑性は英語で「brain plasticity」と言います。
plasticity、plastic、プラスチック、と連想して、
プラスチックのように変幻自在だから、brain plasticityと思っていました。
日本語では、可塑性(かそせい)と言います。
今日まで聞いたことがなかった言葉だ、という人も多いのではないかと思います。
可塑性とは、変化する性質ということです。
ニューロンが再生し、新しい神経回路を作っていきます。
そしてそれに伴い新しい機能も。
脳の可塑性が注目されるのは、病気や怪我でダメージを受けた脳が変化することによって
そのダメージによる影響を少なくすることができるからです。
たとえば、
多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、失読症、注意欠陥過活動性障害(ADHD)、
不眠症のように脳の状態に原因の一部があるような病気です。
次に、二つの脳の可塑性を説明したいと思います。
シナプス可塑性〜シナプスの柔軟性
ニューロンは、神経系の情報処理と情報伝達をになっている小さな細胞のこと言います。
ニューロンとは使わなければダメになる、という記事はこちらを!
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ニューロンが発達し、他のニューロンとつながって神経回路という
複雑なネットワークを作っていくというお話をしました。
このとき、ニューロン同士は、物質的にくっついてはいないのです。
実はニューロン同士の間に小さな隙間があり、情報物質は
その隙間を拡散して、他のニューロンに伝わっていきます。
この隙間をシナプスと言います。
神経経路の中のニューロンは、このシナプスを通してコニュケーションしています。
このコミュニケーションの中、ニューロンは再生し、神経経路も再生されます。
新しい経験をしたり、新しいことを学んだりすると、
私たちの脳には新しい神経経路が作られます。
経験や学習ですが、繰り返すことがミソです。
練習の繰り返しによって、新しいことを学ぶたびに、
ニューロン間のつながりが強くまっていきます。
より効率的に、情報はシナプス拡散するということです。
動物が何回も通ると、何もなかったところに獣道ができるのと似ていますね。
代償機能的可塑性
さすがに年を取ってくると、若者と同じようにはいきません。
認知機能のテストでも、若い人の方が良いスコアを取るのはよく知られています。
ところが、老化にも個人差があるんですね。
若者に負けず劣らずのスコアを弾き出す高齢者もいるのです。
こういった高齢者を対象にした研究によると、
どうやら、こういったお年寄りは、
- 使うべき脳の箇所を使っている
- 若い人や一般の高齢者が使っていない部分の脳も使っている
忙しいと猫の手も借りたくなる、ではありませんが、
決められた神経経路だけでは足りないと、他からも手伝ってもらうと。
こういった、脳の構造と機能の仕切り直しを代償機能的可塑と言います。
いや、お見それしました。
余っているものは、やはり使わないと、ですね。
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