こんにちは、ヨーコです。


脳卒中はかつては国民病とも呼ばれていましたが、

食事や生活の向上のため、脳卒中の死亡率は減ってきています。


脳卒中死亡の変遷とその理由を書いた記事はこちらを!

↓↓↓↓

男性に多い脳卒中、脳出血と脳梗塞の違いは?:年齢別、回復の違い




脳卒中は要介護の原因

ところが、脳卒中は、要介護になる原因のトップに上がっています(18.5%)。

脳卒中に続くのが認知症(15.8%)、高齢による衰弱(13.4%)です。

日本では、この3つの原因が要介護の原因の約半分を占めていますね。


出展:厚生労働省 「平成25年 国民生活基礎調査」
第14表 要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合


ここで、リハビリや脳トレの出番なのですが、

その前に、リスクと予防をリビューして、基本情報を把握しておきましょう。

自分でコントロールできないリスク要因:(カナダの情報です!)

残念ながら、他の病気と同じように脳卒中においても

自分ではどうしようもできないリスク(危険)要因がああります。

  • 年齢:脳卒中になる確率は年をとるにしたがって上がっていきます。

    脳卒中の2/3は、65歳以上の人に起こります。

    55歳以降の脳卒中の確率は、10年ごとに2倍になります。

  • 性別男性の方が脳卒中になる確率が高いです。

    ですが、女性の方が長く生きるので脳卒中で亡くなる人の数としては、女性の方が多いです。

  • 人種(カナダでは様々な人種の人がいます):

    先住民族、アフリカ系、ラテン系、南アジア系の人たちが、高血圧と糖尿病が多く、

    脳卒中のリスクも高いです。

  • 遺伝・家族歴:祖父母、父母、または兄弟・姉妹が、

    65歳以前に脳卒中の経験のあるとリスクが高くなります。

  • 過性脳虚血発作(transient ischemic attack・TIA):

    過性脳虚血発作を経験した1/3の人が、5年以内に脳卒中を発症する傾向があります。

    脳卒中を経験した人の20%は、2年以内に再び脳卒中を発症すると言われます。


    過性脳虚血発作とは、脳に行く血液の流れが一時的に悪くなり、

    運動麻痺、感覚障害などの症状が現れますが、

    24時間以内(数分以内が多い)にその症状が完全に消失します。


予防、トレーニングなどで自分でコントロールできるリスク要因

  • 高血圧:35-50%の脳卒中のリスクの要因だと言われます。

    カナダでは、20%の人が高血圧です。

    そういえば、カナダ人の義母や義妹も高血圧です。


  • 血中コレステロール:血中コレステロールが

    脳に続く動脈の流れを妨げると考えられています。

  • 不整脈:不整脈のある人はない人に比べて5倍ほど脳卒中の発症率が高いです。

    また、脳卒中の患者のうち、15%は、不整脈があると言われます。

  • 糖尿病:糖尿病の患者は、2〜3倍、脳卒中になる確率が高いです。

    脳卒中の患者のうち、約20%は糖尿病も患っています。

  • 薬物乱用:コカインなどの違法な薬物の乱用が、

    血管を細くし、脳へ運ばれる血液が少なくなります。

    コカインは心臓に異常な鼓動や心拍数の上昇を誘発し、血栓の原因になります。

  • 太り過ぎ:特に「中心性肥満」といって、腰のあたりに余分な体重が集中している人。

    男性なら、ウェストが、101.6センチ以上の人、

    女性なら88.9センチ以上の人です(カナダです!)。

  • 運動不足:週に5回以上の運動をすると脳卒中のリスクを減らします。

  • 飲み過ぎ(飲酒):飲酒と脳卒中の関係はあまりはっきりしていないようですが。

  • 喫煙:喫煙をしていると脳卒中のリスクが2倍になります。

    喫煙をやめると2年以内にその効果が現れます。

    喫煙をやめて5年以内には、リスクは一度も喫煙をしたことがない人と同じになります。

  • 食事:健康的な食事をしていると、脳卒中のリスクを80%減らすことができます。

  • 睡眠時無呼吸:睡眠時無呼吸がある人は、脳卒中のリスクが3倍になります。

    脳卒中患者で、睡眠時無呼吸の治療をしないと、死亡率が高くなります。

  • ストレス・うつ:ストレスは、高血圧、喫煙、

    太り過ぎなどの他のリスク要因とも関係しています。


    こうしてみると、リスク回避のためにできることがたくさんあることがわかりますね。


    脳卒中と認知症のまとめ記事