こんにちは、ヨーコです。


以前に、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」ということを書きました。

「彼」とは、老いであり「己」とは、自らの「心」=「脳」のことです。


老いていくことにしっかり目を向け、なおかつ自分の限界を知るということでした。


その「心」=「脳」ですが、脳トレのトレーニングの対象になり得る場所、

しっかり知っておきたいですよね。




脳は人間の器官の中で最も複雑な器官です。

その実態は、個々の様々な機能を担いながらも、相互に関わり合い、

そして体の隅々まで繋がっています。



脳の構造と機能

脳は大きく分けて菱脳(りょうのう)、中脳、前頭葉の三つの脳から構成されています。



菱脳(hindbrain)

菱脳は、脊椎動物の脳の発生する過程において

基礎となっている最も古く、シンプルな器官です。


菱脳は、私たちが生きていくために必要な基本的な機能や

動作をコントールする機能を司っています。


全体としては、細長い菱形になっているのが名前の由来です。

この器官へのダメージは致命的なものになりえます。

小脳 (cerebellum)

「小脳」といわるのは、見た目が大脳に似ているからです。

運動調整や平行感覚を担っています。

橋 (pons)

小脳から出た橋に見立てられ、この名前が付いています。

睡眠、呼吸、飲み込むこと、膀胱の制御、聴覚、味覚、平衡感覚、眼球運動、

顔面の感覚、姿勢等に関係しています。例えば聴覚ですが、

耳からの情報まず脳の橋に入ります。

延髄 (medulla oblongata)

呼吸、循環、消化など生命維持の中枢器官です。

中脳 (midbrain)

中脳は、視聴覚や歩行の感覚の中継所を含みます。

中脳が正常に機能していることにによって、意識した体験を可能にしています。


この器官へのダメージは、

震えや硬直、不随意運動(意図しない運動)など原因になります。

前頭葉 (forebrain )

前頭葉は、脳の中で最も発達した構造で、最も複雑で高等な組織です。

前頭葉は間脳と大脳と、大きく二つに分けることができます。

間脳(diencephalon)

  • 視床 (thalamus):視聴覚、触覚に関する情報の伝達を受け持っています。
  • 視床下部 (hypothalamus):感情、食欲、喉の渇き、睡眠などに関わっています。

大脳(cerebrum)

大脳基底核(basal ganglia)、海馬(hippocampus)、

そして大脳皮質(Cerebral cortex)からなっていて、

一般に「脳」として知られているところです。

  • 大脳基底核

    運動調整や学習などを司っています。

    パーキンソン病は大脳基底核の疾患に伴う病として知られています

  • 海馬

    記憶を司っています。

    特に空間記憶においては、ロンドンのタクシードライバー*の

    海馬の大きさが普通の人とは違うという研究報告もあります。


    *ロンドンでタクシードライバーになるためのテストに合格するには

    無数にある通りや地形を覚えなくてはならなりません。

  • 大脳皮質

    あのシワシワした外観で知られる灰白質の薄いレイヤーです。


    大脳皮質は大脳縦裂により、右脳と左脳に分かれていて、

    脳梁という器官が両方からの情報の橋渡しをいています。


    右脳は左半身を、左脳は右半身をコントールしています。

    右脳に損傷ができると、左半身不随になるのはそのためです。

4つの大脳皮質



左脳右脳の大脳皮質はそれぞれ4つの大脳皮質からなっています。

前頭葉:計画、論理的思考、問題解決、判断、衝動の制御、感情のコントロール

頭頂葉:聴覚と言語、また記憶や感情のコントール

側頭葉:触覚、認知力

後頭葉;視覚


いやはや、脳って複雑ですね。

どの部分をトレーニングするのか、それを見極めるだけでも大変そうです。


認知機能の一つ、注意の機能と関連する脳に関する記事はこちらを!

↓↓↓↓

認知機能、注意のネットワーク(ANT)と関係する脳のネットワーク






高齢者の脳トレに関するまとめ記事