こんににちは、ヨーコです。
認知症のスクリーニングのテストといってもいろいろあります。
今までMMSE、 MoCA、 Mini-Cogについて簡単に説明してきました。
これらのテストに関する詳しい記事はこちらを！
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最近では後にアルツハイマー病に発展する恐れのある軽度認知症（MCI）の
速い段階での発見が重要とされています。
MoCAにおいては、軽度認知症のスクリーニングにも適しているという報告がありますね。
軽度認知症（MCI）に関する詳しい記事はこちらを！
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他にも認知症のスクリーニングのテストに、
Saint Louis University Mental Status Examination (SLUMS) があります。
SLUMSは、スクリーニングテストとしてよく知られている
MMSEの代わりになるようデザインされました。
MMSEは、軽度認知症（MCI）のスクリーニングに対して感度がイマイチだからです。
目次
概要
SLUMSは、１１項目からなるテストで
時間や場所の認識、即時記憶、計算、動物の呼称、時計描写、
幾何学的図形の認識からなります。
全部で７分くらいかかるテストです。
テストの内容と採点
時間や場所のの認識
１ 今日の曜日を答えてもらいます。 正しい曜日に１点
２ 今年は何年かを答えてもらいます。 正しい年に１点
３ ここは何県かを答えてもらいます。 正しい県に１点
即時記憶
４ ５つの単語を覚えてもらいます。
後でこの単語を復唱してもらいます。順番は関係ありません。
試験者はここで、リストに書いてある単語を読み上げます。
英語版の場合は、りんご、ペン、ネクタイ、家、車、です。
被験者が理解したかを確認するために、正しく復唱できるまで繰り返します。
ここでは復唱できても得点には関係ありません。
計算
５ 計算
１００ドルの所持金で、３ドルでりんごを２０ドルで三輪車を買ったことを説明します。
合計でいくら使ったのか答えてもらいます。
（この質問に答えられたら次の質問へ移ります）正解に１点。
残りの金額が幾らかを答えてもらいます。 正解に２点。
ヒントは与えませんが、時間をかけて答えるのは構いません。
必要に応じて質問を繰り返してください。
動物呼称
６ 動物呼称
一分間の間に、できるだけ多くの動物の名前を挙げてもらいます。
- ０−４ ０点
- ５−９ １点
- １０−１４ ２点
- １５以上 ３点
記憶・遅延再生
７ 記憶・遅延再生
先ほど（４）で覚えてもらった単語を５つを挙げてもらいます。正解の数だけ点数になります。
注意・逆唱
８ 注意・逆唱
試験者が言う数字を逆の順から言ってもらいます。
- ８７ 正解（７、８）でも不正解でも０点
- ６４９ 正解（９、４、６）で１点
- ８５３７ 正解（７、３、５、８）で１点
時計描写
９ 時計描写
（円はすでに用紙に書かれています）
１１時１０分前を指すように時計を描いてもらいます。
被験者が４つしか目盛をを書き込まない時は、
目盛の横の数字を書き込むように言います（１２時、３時、６時、９時）
時計の数字が１２個全て正しい順番（ほぼ）所定の位置で描かれていたら２点
時計の針が指定の時間を示していたら２点。時針が分針よりも明らかに短いこと。
図形の認識
１０ 図形の認識
図が３つ用紙に書かれています。
- 三角形の図に、印をつけてもらいます。正解に１点
- 一番大きな図に印をつけてもらいます。正解に１点
１１ 論理的記憶
短い物語を読み上げげ、そのあとで４つの質問をします。
英文の例：
ジルは優秀な株式仲買人です。彼女はたくさんのお金を稼ぎました。
そしてジルはとてもハンサムなジャックと出会い、結婚し３人の子供に恵まれました。
家族はシカゴに住んでいました。
ジルは仕事を辞め、子供のために専業主婦になりました。
子供たちがティーンになった時、ジルは仕事に復帰しました。
ジルとジャックは末長く幸せに暮らしました。
- 女性の名前を答えてもらいます。 正解に２点
- 女性の仕事を答えてもらいます。 正解に２点
- 女性が仕事に復帰したタイミングを答えてもらいます。 正解に２点
- 女性の幸せ度を答えてもらいます。 正解に２点
点数の解釈の仕方
合計得点を計算します（３０点満点）
高卒以上の学歴の人
- ２７−３０ 通常
- ２１−２６ 軽度認知症
- １−２０ 認知症
高卒未満の学歴の人
- ２５−３０ 通常
- ２−２４ 軽度認知症
- １−１９ 認知症
