こんにちは、ヨーコです。
以前、カナダの大学で高齢者を対象にした実験に関わっていた時、
MoCAの検査実施をしていました。
この実験の参加資格は、60歳以上の特に健康に問題のない人。
自己申告が「健康」であれば参加資格があったんですが、
とりあえず実験に参加するために、
アシスタンスなしで研究室に自分で来ることができるということは、
「健康」である証拠の一つだとみなされていました。
一応、認知機能の健康度もテストしておこう、というのが、実験の前に
MoCAを実施していた理由です。
日本語版のMoCA、MoCA-J編に関する詳しい記事はこちらをどうぞ!
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最初はちょっと不安でした、英語で検査実施をすることが。
参加者への説明は全て同じにする必要があったので、
検査をする時は、印刷された説明文を読みながら説明することになっていたんですけど
日本語訛りの英語をわかってくれるか、心配でしたね。
検査実施者として注意しなくてはいけなかったことは
- ゆっくりはっきりと説明をすること。
- 説明は一回だけ。つまり、繰り返してはいけないということ。
説明は一回だけということが、検査実施者としても、プレッシャーを感じました。
参加者には、説明は一度だけとは言わないんですが、
ぼーっとしていて、「えっ?もう一回言ってください。」はダメなんですよ!
私の場合、みなさん一回で理解してくれたので良かったです。
問題なくこなしていた検査
ほとんどの人がスラスラできたテストは、
検査用紙に描かれた3投の動物の名前を言う「命名」でした(これはMoCA-Jからです)。
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そして、「言語の復唱課題」。
つまり、検査実施者である私が言ったこと
(日本語例:太郎が今日手伝うことしか知りません。)を
そのまま繰り返してもらうこと、これも簡単だったみたいです。
75歳以上の人が免許を更新する時に受ける認知機能検査の中にもある「見当識」、
つまり、今日の日付を言うことも、みなさん問題なくこなしていました。
大変そうだった検査
意外に大変そうだったのが、「図形模写」。
これを模写するだけなんですが。
子供の頃、算数か数学の時間に書きましたよね?
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時計の文字盤を書いてもらう「時計描画」。
これもオッケーな結果なんですが、意外にいびつに書く人が多くてびっくりしました。
5つの単語を覚えてもらう「記憶」のテスト。
記憶のテスト、というとみなさん「あたし、こういうのダメ!」という反応なんですが、
反応の割に、みんなさんちゃんと覚えていますね。
「時計描画」と「記憶」は、先ほどの「見当識」とともに、
75歳以上の人が免許を更新する時に受ける認知機能検査にあります。
警視庁の認識脳検査に関する詳しい記事はこちらを!
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「注意の逆唱」。これも、私が読み上げる数字を逆から言ってください、と私が言うと
最初は、「えー!」という反応が多いんですが
何しろ数字はたったの3つ。すんなりできてしまいますね。
検査の中で一番大変そうだったのが「計算」
私が合図をするまで、100から7を順に引いて答えを声に出して言ってもらうんですが、
(正解:93、86、79、72、65...)
これ、私もやりたくないテストです。(算数苦手です)
検査実施者(私)の前で、緊張して、
「頭の中が真っ白になって、私にはできません。ゴメンなさい!」
という人が一人だけいました。
検査実施者として思ったのは、
健康な参加者が「大変そうだった」のは「図形模写」と「計算」だな、ということです。
実は、今度80代の父と70代の母にMoCA-Jを受けてもらおうと思っています。
高齢者だけど、健康な二人。
また結果をご報告します。
先日、母をテストしてみました! その結果はこちらを。
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