こんにちは、ヨーコです。


認知機能の低下によるアルツハイマー病を含む認知症のテストとして知られているのは

MoCAやMMSEですね。


しかし、認知機能を計るテストは、他にもあるんですよ!

今回はその中でも、Mini-Cogについて説明したいと思います。

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概要

Mini-Cogは3分で認知症のスクリーニングができるという非常に簡単なテストです。

MMSEやMoCAと違いMini-Cogは2種類のテストしかありません。

  1. 記憶・復唱
  2. 時計描写

これだけですが、Mini-Cogはかなり正確に認知症のスクリーニングができるようです。

テストの仕方

ステップ1:記憶・復唱

試験者が被験者に今から単語を3つ言いうことを伝えます。

そして、被験者にその単語をすぐに復唱してもらいたいこと、

その単語を覚えておいてもらいたいことを伝えます。

その単語を言います。(例えば、ボール、犬、テレビ)


MMSEと似ていますね! MMSEに関する詳しい記事はこちらを!

↓↓↓↓

認知機能を計るテスト、MMSEの解釈:ミニメンタルステート検査




試験者が単語を言った後、被験者にすぐに復唱してもらいます。

復唱が困難な場合、3回までトライしてもらいます。

3回トライしても復唱できない場合は、ステップ2へと進みます。

ステップ2:時計描写

試験者は被験者に時計を描写してもらいたいことを伝えます。

ます、すべての数字を書いてもらいます。

数字を書き終えたら、時計の針が11時10分を指すように書いてもらいます。


Mini-Cogの時計描写はMoCAの時計描写と似ています。MoCAに関する記事はこちらを!

↓↓↓↓

認知機能を計るテスト、MoCA-Jの解釈(MoCAの日本語版)




このステップにあたっては、あらかじめ時計の形(円)が印刷されている用紙を使用します。

このテストは記憶のテストではないので、必要に応じて説明を繰り返してください。


3分たっても時計の描写ができない場合はステップ3に進んでください。

ステップ3:記憶・復唱

試験者は被験者に先ほど覚えておくように言った3つの単語を言ってもらいます。

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採点

記憶・復唱

ステップ3で思い出せた単語の数がスコアとなります(0−3)

時計描写

すべての数字が正しい順番に書かれ、

時計の針が概ね正しい時間を指していると2点をゲット。

時計の針の長さは採点に影響しません。

時計を正しく描写できない場合は0点です。



出典:http://mini-cog.com/


記憶のスコアと時計描写のスコアの合計が得点となります(5点満点)。

3点未満の場合、認知症の疑いがあります。

ただし、認知障害のある多くの人が3点以上取得する場合があります。

なので、慎重に4点未満をカットオフにすることが進められています。

Mini-Cogの長所

MMSEと違い、学歴や言語能力によってスコアがあまり左右されないことです。

また、感度76-99%、特異度83-93%となっています。


感度とは、実際に病気をわずらわっている人のうち陽性と出る割合、

特異度とは、病気をわずらわっていない人のうち陰性と出る割合です。


そして、このテストは無料です(著作権とか心配しなくてもいいです)。


ただし、認知症の診断テストとしてではなく、

あくまでも、スクリーニングのテスト、つまり初期症状の人、

または多くの健康の人の中で症状のある人を振り分けるテストと理解してください。

Mini-Cogの短所

Mini-Cogの短所は、時計描写にあります。

特にアナログの時計に馴染みのない人や、物を書いたり描いたりする経験の乏しい人、

視力に問題のある人、ペンや鉛筆を持ったり使ったりすることができない人、

または学歴の低い人にとっては難しいテストになります。


これらの人たちの認知症のスクリーニングには別のテストが必要になってきます。

Mini-Cogと健康の関係

高齢者を対象とした研究によると、

Mini-Cogの点数が低いと次のようなことがあるそうです。

  • ヘルス[健康]リテラシー(健康を維持するのに必要な情報を取得し、使いこなす能力のこと)が低い
  • 服用している薬に関する知識があまりない
  • 日々の生活における補助が必要
  • 頻繁に救急治療のお世話になる
  • 心臓麻痺で退院しても、再び入院する率が高い


認知機能テスト・スクリーニングのまとめ記事

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