こんにちは、ヨーコです。
カビのアレルギー、夏型過敏性肺炎は過敏性肺炎の一種です。
夏型過敏性肺炎に関する記事はこちらを!
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過敏性肺炎とは?
過敏性肺炎はホコリなどの様々な物質を継続的に吸い込むことで、
肺が炎症を起こしてしまうことで発症します。
日本では夏型過敏性肺炎が過敏性肺炎の中でも一番代表的ですね。
その他には、
- 農場などに多い農夫肺
- 空調施設や加湿器による換気装置肺炎
- 鳥の飼育や羽毛による鳥飼肺
などがあります。
過敏性肺炎の研究
過敏性肺炎に関しての研究の中で、
1980年代の10年間の間に行われた疫学の研究の内容に今回は注目したいと思います。
この研究は、元熊本大学の教授、現在は表参道吉田病院の名誉院長である
安藤正幸先生のチームが行ったものです。
参考文献:
Ando M, Konishi K, Yoneda R, Tamura M.
Difference in the phenotypes of bronchoalveolar lavage lymphocytes
in patients with summer-type hypersensitivity pneumonitis, farmer’s lung,
ventilation pneumonitis, and bird fancier’s lung: report of a nationwide
epidemiologic study in Japan. Journal of allergy and clinical immunology.
1991 May 31;87(5):1002-9.
データの集め方
1980年の1月から1899年の12月までの間に診断された
夏型過敏性肺炎の患者のデータがアンケートによって集められました。
このアンケートは全国209の病院に送られています。
その中から、168の病院からの返答があり、963人の患者のダータを回収しました。
ちなみに、こういった研究の中でアンケートは100%の率では帰ってこないものです。
過敏性肺炎の患者数
835人が過敏性肺炎とされ、
その中で642人は確実に193人はおそらく過敏性肺炎とされました。
このグラフによると、835人の中で、夏型過敏性肺炎が一番多いことがわかります。
そして注目したいのが、1980年から1989年の10年間の間に、
夏型過敏性肺炎の患者数が、2倍以上になっています。
2番目に多いのが、北海道や岩手に多い農夫肺ですが、
農夫肺の患者の数は10年間の間に少しづつ減っています。
夏型過敏性肺炎、農夫肺のあとに続くのが
換気装置肺炎、鳥飼肺ですが、夏型過敏性肺炎にくらべると人数が少ないですね。
過敏性肺炎の国内での分布
夏型過敏性肺炎に関しては、北緯27から40度にかけて確認されています。
つまり南は沖縄県、北は秋田県までということですね。
農夫肺に関しては、ほとんどが(91.2%:68人中、62人)
北海道、岩手県、秋田県、宮城県、山形県の、酪農場で確認されています。
換気装置肺炎や鳥飼肺は、分布に関する特別なパターンは見られませんでした。
こうしてみると夏型過敏性肺炎は、ダントツ数も分布も過敏性肺炎の中で
特別な位置を占めていることがわかりますね。