こんにちは、ヨーコです。
日本でも、私が住んでいるカナダでも平均寿命がのび、
高齢者の健康へ注目が集まっています。
健康といってもいろいろありますが、ここで話題になっているのが脳の健康ですね。
脳トレで、脳を健康に保とう、というわけです。
脳はその人の心、人格そのものに結びついてくるから、脳の健康ってとても大切なのです。
目次
脳トレとは、つまりは脳の体操。
運動をして体を鍛えるのと同じで、トレーンニグによって
認知機能を鍛えることができるのでは、
という仮説が脳トレの元になっています。
認知機能に関しての記事はこちらを!
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子供の脳の柔軟性はよく知られたところです。
程度は違いますが、大人の脳にも柔軟性があり、
高齢化に伴う認知症へのリスクの回避などと関係があることもわかっています。
脳の柔軟性に関する記事はこちらを!
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ですが科学的な脳トレへの理解は限られています。
脳トレとそれに伴う効果の関係があまりわかっていないということですね。
認知機能と注意のネットワーク(attention network)
私たちの脳は、色々な認知を持っています。
そのうちの毎日の生活にか欠かせない機能が「注意(attention)」です。
昔、「アテンションプリーズ」という、客室乗務員のドラマがありましたよね。(古すぎ?)
客室乗務員が乗客の注意を促すために使ったフレーズでした。
なので、まったく初耳という人だけではないと思います。
注意も脳のどの部位に関わってくるかによって3つの機能が挙げられます。
- 刺激に備えて準備する(alerting)
- 特定の情報を選択する(orienting)
- 反応の競合を解消する(executive control)
刺激に備えて準備する(alerting)
これは、ネットワークの中で一番基本となる機能です。
外部からの刺激にたいして、反応するという機能です。
例えば車の運転中にクラクションを鳴らされた時、
はっと身構えて次の行動に移りますよね。
この「はっと身構える」のが刺激に備えて準備するということですね。
この機能が劣っていると、数秒、それ以下の違いで事故などにつながってしまします。
特定の情報を選択する(orienting)
空間の中の情報が主になりますが(spatial attention)
情報は今から5分後といった、
ある一定の時間(temporal attention )を指すこともあります。
先ほどのクラクションの例ですが、
クラクションを鳴らされた後、どの車からクラクションが鳴らされたのか、
目で確認しようとしますよね。
さっと辺りを見回し、それであろう車を見つけます。
これが、特定の情報を探し選択する、ということです。
刺激に備えて準備する(alerting)の時と同様、
この機能が劣っていると、数秒、それ以下の違いで事故などにつながってしまします。
反応の競合を解消する(executive control)
この機能は会社でいえば社長や管理職の人たちのようなものです。
対立する情報を処理すること、何かを決めること、ミスを発見すること、
習慣になった行動を抑止することなどがそうです。
先ほどのクラクションの例ですが、
クラクションを鳴らされた後、どの車がクラクションを鳴らしたのかを確認しました。
踏切内にまだ車がいたので止まっていたのですが
後ろの車には見えず、早く行ってというクラクションのようです。
ここで、感情的にカーッとなるのを抑え、
前方の車が踏切内から完全に出るまで待つことを決めます。
賢明な判断ですが、
負の感情を抑える機能が働いているからこそ簡単にできてしまうことです。
と、注意のネットワークの大切さを車の運転を例に挙げて解説しましたが、
これはほんの一例にすぎません。
学習であったり、料理をすることだったり、いろいろな場面で
注意のネットワークが活躍しているのです。
どの一つの機能が働かなくなっても
私たちにとってはとても困ったことになってしまうのです。
そして、これらの機能がトレーニングのターゲットとなり得るのです。
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