こんにちは、ヨーコです。
ハロウィンは私の住むカナダでも、とても人気のある行事です。
8月末にもなると、店頭にハロウィン・グッズやコスチュームが並び、
「ビジネス」においても重要なイベントだということがわかります。
春のイースターからすると、久しぶりの大きな行事。
気合が入るのもわかりますね。
ケルトのサウィン
トリックオアトリートや仮装がメインでの現在のハロウィンは、
ケルトのお祭り、サウィン(Samhain)が起源と考えられています。
ケルト民族が住んでいた場所はとは
今のアイルランド、スコットランド、マン島、ウェールズにあたります。
10月31日はケルトでは「夏の終わり」にあたり、作物の収穫を祝うお祭りでもあります。
この日にはあの世から、死者の霊や妖精がこの世を訪れると信じられていました。
霊や妖精と見紛うような衣装を着たり、お供え物を用意したり、焚き火を炊くのは
この霊のためだとも言われます。
サウィンに関する詳しい記事はこちらを!
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ローマのポーモーナの祭り
Nicolas Fouché, c. 1700
ローマ帝国が紀元1世紀にケルトの地を征服した時
ポーモーナのお祭りが、サウィンに影響を与えたと言われます。
ポーモーナはローマの果樹園の女神で、11月1日にお祭りがあったと言われます。
サウィンと、日が近いですね。
りんごや、ナッツがサウィンのイアテムに加わったのは、そのためだそうです。
今でも、ハロウィンにりんごを使ったゲームをしたり
りんごをトリックオアトリートのトリックに使ったりしますね。
(今はチョコレートやキャンディーが北米では主流で、人気があると思いますが)
キリスト教
では、キリスト教との関係は?
もともとは、キリスト教とサウィンの関係はありませんでした。
キリスト教はヨーロッパに浸透していく過程で、
もともと存在したお祭りや行事に合わせてキリスト教の行事をもってきて
もともとの行事を「キリスト教化」してきました。
実際に行われていたことは変わらなかったようですが。
これが、ケルトのサウィン、ハロウィンにも当てはまります。
835年に教皇グレゴリウス3世が諸聖人の日(All Saints Day)を
5月13日から11月1日へと移しました。
万聖節・諸聖人の日とは、殉教者や聖人を偲ぶ日とされています。
前日の10月31日は、万聖節・諸聖人の日・の前夜(All Hallows Eve)、
そして、「All Hallows Eve」が「Hallow-e’en」、
そして「Halloween(ハロウィン)」となったようです。
10月31日のサウィンも、死者の日であるので、意味としてはそう変わりません。
なので、「キリスト教化」もスムーズにいったんですね。
時は流れ、現在は宗教的な意味は薄れ、民間行事として定着しています。